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ネコのえほん
ふしぎなジャム
<第7話>

風の子が嬉しそうにラッパを吹きながら去ると、ピノはすぐにジャムを戸棚の奥にしまった。
信じられないけれど、あの小さな瓶の中には、魔法がつまっているのだ。
ピノはあれから何度か朝市をのぞいてみたが、あの店が出ているのを見かけることはなかった。
他の店の人に聞くと、あの店の人はあの日全ての品物を売って嬉しそうに帰っていったということだった。
ピノは朝市からの帰り道、ふっと建物のかげに顔を向けてみる。
そこに風の子を見つけることはないけれど、ひょっとしたらいるかもしれないと思うのだ。
あのジャムを食べれば見えるなにかが。
ピノは、この世界にはピノの知らない不思議なことがたくさんあると思い、それだけで、まるであの日スープを飲んでポカポカになった風の子のように、なんだか嬉しかった。
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