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猫のパルボウィルス感染症

獣医師がもっとも嫌う病気のひとつです。
致死率も高く伝染性も高いのが特徴で、消毒も難しく清浄化が困難な感染症です。
私が経験した一番悲惨な例では15頭ネコを飼育していて1頭目が感染。その後10日ほどで全員に伝染、3分の1は死亡という家がありました。

 原因
 
パルボウィルス。
パルボウィルス科に属するウィルスで、いったん感染すると、細胞の分裂が盛んな腸、骨髄、リンパなどでどんどん増殖します。
感染動物の便、尿などと一緒に外界に排出されたウィルスは、最低3ヶ月はしぶとく生き残り通常の消毒薬、紫外線などは無効 熱湯をかけても感染力はなくなりません。
外猫のように他の猫や感染猫の糞便から直接感染する場合と人の靴の裏などにウィルスが付着し外出しない猫にも間接的な要因で感染することがあります。
ネコパルボウィルスと犬パルボウィルスは別物で犬のウィルスが猫に感染したりすることはありません。同様に人間には感染しません。

 症状
 

潜伏期間は7〜14日。
ペットショップなどで買い求めた仔猫が最初からウィルスを持ってくる場合も多く、購入後2週間は要注意です。
吐き気が初期症状で日に5‐6回ほど吐き気がでます。進行とともに吐く回数はさらに増加。その後下痢が併発。
発症後5日目あたりから血便になり多くは7日以内に死亡します。
症状が進行するとともに白血球が減少するので汎白血球減少症とも呼ばれています。
成猫でも感染しますが仔猫では特に症状は重く、吐き始めて数時間で亡くなる場合もあります。
運良く回復した動物は治癒後、便尿に大量のウィルスを数週から数ヶ月にわたり排泄します。
このウィルスによって感染がひろがっていきます。


 診断
 

糞便内のウィルスを検出するキットがあります。
血液検査では白血球の減少を確認しますが、初期では低下しません。


 治療法
 

感染初期、発症後1−2日以内に治療をはじめた場合は助かる確立が高くなります。
一方で血便が始まる、白血球数がかなり少なくなるなど進行した場合は多くは助かりません。
使用薬剤はインターフェロン 抗生物質、抗炎症剤、下痢吐き気止め、白血球減少抑制剤などです。
治療のポイントはどの薬を使用するかよりもいかに感染初期に治療を開始するかが重要です。吐き始まって5日も経過したあたりから治療をはじめても手遅れです。


 予防法
 

ワクチンがありますので接種していれば感染しません。


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