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猫の肥満細胞腫

肥満の猫がかかる病気ではありません。猫の肥満細胞腫は皮膚と内臓にほぼ同率で発生し、猫の全腫瘍の15%を占めます。
皮膚腫瘍の中で2番目、脾臓の造血系腫瘍では1番目、腸の腫瘍の中では3番目に多い腫瘍です。
特にシャムに多くみられますが、あらゆる年齢の全ての品種で報告されています。

 肥満細胞とは
肥満細胞は身体中の血管周囲、特に皮膚・皮下組織、肺、消化管、肝臓に存在し、アレルギー反応や炎症過程の際に出現します。肥満細胞はヒスタミン、ヘパリン、セロトニン、ロイコトリエン、プロスタグランジン、タンパク分解酵素などを含み、肥満細胞表面にIgE(免疫ブログリン)が結合したり、物理的刺激により細胞中の上記物質が局所および循環血液中に放出されます。

IgEについては、「猫特集:猫のアレルギー」をご覧ください。

 症状
・皮膚型
頭頚部、特に目の周り、耳介に発生することが多く、痒みを伴うことも伴わないこともあり、様々な形(孤立性・多発性、軟らかい・硬い、ピンク・赤い・白い、盛り上がっている・ベタッとなっているなど)を呈しています。

・内蔵型
脾臓、肝臓、腸に発生し、皮膚型より転移しやすく、90%に転移が認められます。
症状としては嗜眠、食欲不振、嘔吐、体重減少があり、身体検査で脾腫、肝腫、蒼白、腹水、腹部腫瘤が明らかになることがあります。

 診断
・細胞診:腫瘍細胞を一部針で吸引して行いますが、確実に診断することは難しいです。
・外科的切除・生体検査と病理組織検査:最も信頼できる検査です。
・血液検査:貧血が生じることがあります。
・X線検査・超音波検査:内蔵型で有効な検査です。転移も確認できることがあります。

 治療
・外科治療:完全切除に有効ですが、とくに内蔵型では部位によって完全な切除が出来ない場合があります。
・免疫療法:自己免疫力を向上させ、腫瘍に対して攻撃します。
・化学療法:抗がん剤、抗ヒスタミン剤、ステロイドなどを使います。
・ 放射線療法:猫ではあまり評価されていませんが、他の治療法と組み合わせて行います。

 予防
特にありません。

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