第3回:セラピー犬ボランティア

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  1. 第3回:セラピー犬ボランティア

きなこのニュージーランド犬通信

セラピー犬ボランティアを始めたきっかけ

最近ちょっとブログではご無沙汰なんですが、今回はセラピー犬のお話を。
モナカくんはセラピー犬としてのボランティア活動を、4年ぐらい前から細々と続けています。

セラピー犬とは:
アニマルセラピー(動物と触れ合わせることにより、その人の心を癒したり自信を持たせたりする手法)を行う犬のこと。[アイリスペットどっとコム編集部注]

そもそもなぜこの活動を始めたかというと、まず1つ目はものすごく親バカな理由で恥ずかしながら、「お顔がカワイイだけが取り柄」のモナカくんの、その取り柄を最大限に活かしてあげたかったから。海が嫌いだったりボール投げにちっとも興味がなかったりして、ゴールデンとしてはちょっと「落ちこぼれ」な感じがするのですが、でも優しいモナカくんだからこそできることも、きっとあるはず!と、母は思ったのです。あぁ、穴があったら入りたい。でも人間のお子さんを持つ親御さんも、たぶんこんな気持ちになるんでしょうね。
理由の2つ目は、ちょうどその頃父が入院して、当時まだ実家にいたチャーリーにとても会いたがっていたことです。もちろん病院なので犬連れの面会はできなかったのですが、もし自分が病気や高齢のために犬が飼えなくなったら、よその犬でも遊びに来てくれたらうれしいだろうなぁと思ったことがきっかけになりました。

セラピー犬になるには?

日本でセラピー犬になるのは大変だそうですが、モナカくんが登録しているのは「OUTREACH」というプログラム。これはSPCA(動物虐待防止協会)とSt.John'sという救急サービスの機関が共同で開発したもので、簡単な適性検査と面接だけで登録ができます。

第1段階・SPCAのオフィスでの面接

SPCAでの面接は、制服の係官となごやかに

SPCAでの面接は、制服の係官となごやかに

まずはSPCAのオフィスに出向いて、飼い主の私は志望動機を聞かれたりの面接。モナカくんはいきなり大声を出して抱きつかれたり、耳やシッポを引っ張られたりして反応をチェックされました。

子供病院から精神疾患の施設までさまざまありますから、思わぬことをされた時にも興奮したり攻撃的になったりしないのかが重要なポイントだそうです。


第2段階・St.John'sの訓練センターでのテスト

このお2人はスタッフ。こうしてチェックします

このお2人はスタッフ。こうしてチェックします

この第1段階をクリアすると、次はSt.John'sの訓練センターに行き、病院と同じようにベッドや車椅子、松葉杖などがある部屋で同じように反応を見ます。こうした医療機器は大きかったり音が出たりする上、犬にとっては見慣れない物が多いので、ここで怖がってしまうということもあるそうです。幸いモナカくんはいつも通り、どこに行ってもニコニコしていたのでまったく問題なしの優等生でした。

いよいよ登録

そうしてめでたくOKとなると、いよいよ登録です。自分の希望する地域や施設などを細かく指定できるので、例えば私の場合は自宅周辺のエリアで、老人施設を希望。登録が終了すると、地域のチームリーダーから連絡があり、訪問を希望している施設を紹介してくれます。ここから先は、自分が直接その施設のケアマネージャーさんに連絡してアポを取るというしくみ。毎週何曜日とか、毎月何日という決まりはなく、その都度こちらから電話で「明日どう?」などと予定を聞いて決めます。逆に言えば、自分から電話しない限りは何ヶ月空いてしまっても決して責められたり催促されたりすることもないので、それだけ自主性が必要になるということです。

実際の訪問の様子

モナカくんが大好きなベンさん。おやつくれるので

モナカくんが大好きなベンさん。おやつくれるので

訪問は基本的に自分とペット(犬に限らず、猫や鳥、アルパカなどもいるそうです)、1人と1匹が原則。グループで訪問して「出し物」をするというようなことはなく、ちょうど家族が訪ねてきたみたいにフラッとお部屋を訪問したり、ラウンジで皆さんと一緒にお茶を飲みながら世間話をしたりして過ごします。見知らぬ方とお話するわけですから、最初はちょっと緊張しましたが、モナカくんが尻尾をブンブン振って楽しそうにしているのを見たり、「来てくれてありがとう」とお礼を言っていただいたいすると、本当にうれしい気持ちでいっぱいになります。

1回の訪問時間は30分ぐらい。・・・といっても、私はついつい長居してしまうことが多いのですが、犬の負担にならないようにとの配慮です。あくまでも犬が主役という考え方は、さすがSPCAのプログラムだなあと感心します。

アニマルセラピーの力

アニマルセラピーの力を実感したのは、ほとんど寝たきりだったご婦人をお訪ねした時のこと。ケアマネージャーさんから犬好きであるということは聞いていたのですが、まったく反応がありませんでした。それでも毎回訪問するたびにお声をかけていたら、ある時彼女が椅子に座っている姿を発見。これは!と思いさっそくお部屋に入れていただくと、モナカくんをなでながら、「何歳なの?」「いつから飼ってるの?」などと矢継ぎ早に質問が出てきました。

こんな笑顔をいただけるのは、本当にうれしい

こんな笑顔をいただけるのは、本当にうれしい

ちょうどその時はスタッフの方と一緒にいたのですが、彼女のほうからこんなにたくさんの言葉が出てくるなんて初めて!と、かなり驚いていたようでした。他にも、モナカくんをなでたり一緒に歩いたりしたいがために、麻痺したり不自由になった手や脚を「ついうっかり」動かしてしまう方などもいらっしゃいます。こういう機会がなかったら動かそうとすることもなかったのかもしれない・・・と思うと、少しはリハビリのお手伝いになっているのかなとも思います。

残念なことにこのOUTREACHプログラムは、オークランドのSPCAでしか実施されていないようなので、これから引越しを予定しているクライストチャーチで続けることはできません。でも、どんな形になるかは分りませんが、細々とでもこのような活動は続けていきたいと思っていますので、これからもモナカくんのセラピー犬としての活躍を期待して下さいね。

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