第8回:新しい家族、アイスがやってきた! 〜ドッグレース引退犬をペットとして迎える〜

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  1. 第8回:新しい家族、アイスがやってきた! 〜ドッグレース引退犬をペットとして迎える〜

きなこのニュージーランド犬通信

【ドッグレースを引退した犬たちを救う活動】

レース以外の世界は何も知らないので、掃除機にも興味津々です。

レース以外の世界は何も知らないので、掃除機にも興味津々です。

ニュージーランドでは、競馬と同じようにドッグレースもごく一般的に行なわれています。レース犬として育てられたグレイハウンドは、怪我や故障、もしくは単に「勝てない」などの理由により、ほんの2〜3歳で引退を余儀なくさせられることも多いそうですが、その行く末は非常に過酷で悲惨。そんなレース引退犬を救おうという活動が、この国でも広がりつつあります。そのひとつが、今回わたしたちがアイス(グレイハウンド・3歳)を引き取るきっかけとなったGAP(Greyhound As Pets)という団体。ここでは引退したグレイハウンドをペットとして迎える手伝いをしてくれます。


【引退犬はまず、ペットとしての訓練を受ける】

GAPの場合、引退したグレイハウンドは、まず契約している犬舎に引き取られて避妊手術やマイクロチップ、寄生虫駆除等の処置を受けます。その後、里親家庭でペットとしての生活を2週間ほど練習します。
レース犬の世界しか知らないので、この期間に人間や他のペット(特に猫)と接したり、トイレトレーニングなどを学んだりし、同時に里親さんはその犬の性格を考慮してどんな家庭が適しているのかを見極めます。

【引退犬を迎える側の環境も細かくチェック】

まずは顔合わせ。里親さんが連れてきてくれました。

まずは顔合わせ。里親さんが連れてきてくれました。

一方グレイハウンドを迎える側はGAPに申請用紙を提出するのですが、ここにはペットを含む家族構成や生活パターン(昼間留守にすることが多いかどうかなど)、フェンスの高さ、犬を室内で飼えるのか、そして引き取ろうと思った理由など、事細かに記入するようになっています。犬の性別や年齢、性格などの希望欄もあります。
その後、実際の飼育環境を確かめるためにスタッフが家庭訪問をし、さらに詳しいチェックリストに沿って点検しながら質問や不安などをクリアにしていきます。
わが家の場合は結局1時間半ぐらいお話をうかがいました。双方合意してすべての条件がOKとなれば、その家に適した犬を紹介するというシステムです。

【迎えた後のサポートも充実している】

書類の一部。引退犬ならではのケアが細かく書かれています。

書類の一部。引退犬ならではのケアが細かく書かれています。

めでたく成立した後には、GAPからその犬の「経歴書」と共に、グレイハウンドを飼うに当たっての諸注意など、さまざまな書類が送られてきます。

ビーチでのお散歩会。犬たちにとっては「同窓会」かもしれません。

ビーチでのお散歩会。犬たちにとっては「同窓会」かもしれません。


その後も定期的な「お散歩会」やチャット、電話やメール等で常にきめ細かくサポートしてくれるので本当に安心でした。


【1頭のグレイハウンドの世界を変える】

初めてお腹を見せて寝てくれたのは、3日目のことでした。

初めてお腹を見せて寝てくれたのは、3日目のことでした。

実は私たちは、レース引退犬の実態を知って引き取ったわけではありません。アイスを迎えるにあたって「今までどんな生活をしていたんだろう?」と調べるうちに、目を覆いたくなるような現実を知りました。たった1頭引き取ったぐらいで、この現実が変るわけではありませんが、あるサイトでこんな言葉を見つけて勇気づけられました。「1人の力で世界を変えることはできないけれど、1頭のグレイハウンドの世界を変えることはできる。」まずはアイスを、世界一しあわせなグレイハウンドにしてあげることから始めようと思います。


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