第13回:ペットにとって、夏は受難の季節? 〜良いことばかりではない、ペット先進国の現実〜

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きなこのニュージーランド犬通信

第13回:ペットにとって、夏は受難の季節? 〜良いことばかりではない、ペット先進国の現実〜

山あり川ありのドッグパークを作るなど、犬にはとても住みやすい国のはずですが。

山あり川ありのドッグパークを作るなど、犬にはとても住みやすい国のはずですが。

もくじ

受難の季節?

南半球のニュージーランドでは、12月の半ばから1月末ごろまでが夏休み。学校は6週間ほど休みになるので、親たちもその時期に合わせて長い休暇をとることが多いようです。こうして家族そろって別荘で過ごしたり海外旅行に出かけたりして、人間たちが夏を満喫している一方、ペットたちにとっては受難の季節とも言えます。


クリスマスに届けられたプレゼント

子犬をもらうなんて、たしかに憧れのプレゼントではありますが・・・

子犬をもらうなんて、たしかに憧れのプレゼントではありますが・・・

その理由の1つめはクリスマス。映画などでよく、プレゼントを開けると中からリボンを付けたかわいい子犬が!・・・などというシーンをご覧になった方も多いかと思いますが、本当にプレゼントする人もずいぶんいるのだそうです。しかし実際クリスマス直後のSPCA(動物虐待防止協会)には、こうして贈られた子犬たちがたくさん連れてこられます。ほとんどの場合「Unwanted gift」つまり欲しくないのにもらってしまった、という理由だそうで、贈り主の無神経さには呆れるばかり。
また、子供がサンタさんに子犬をお願いしたのだけれど(つまり親が買ってあげたわけですが)、やっぱり飼うのは無理かも・・・ということも珍しくないそうです。SPCAでは毎年クリスマス前には「子犬を贈らないように!」というキャンペーンを、そして新年にかけては大規模な里親探しキャンペーンを展開するのですが、連れてこられる犬たちの数はいっこうに減らないそうです。


ペット先進国の困った飼い主たち

クライストチャーチのペットホテル。人間のモーテルのように個室です。

クライストチャーチのペットホテル。人間のモーテルのように個室です。

2つ目の理由は飼主の旅行。夏休みで留守にする間、ペットの世話を頼んだりホテルに預けたりすることなく、そのまま置いていく、もしくは捨ててしまうという、とんでもない飼主が後を絶たないというのです。ひどい事例になると、旅行先まで連れて行って、見知らぬ土地に置いてくるということも。実際このような状況で捨てられた犬が、何週間か後に瀕死の状態でSPCAに保護され、無事に回復して新しい飼主を見つけた、という話もありました。また、夏休みで一時帰国する留学生たちが、ペットホテルに預けるような感覚でSPCAに犬を連れてくる、などということもあるそうで、この人たちのモラルはいったいどうなっているのか?と疑問に思うこともしばしばです。


良いことばかりではない現実

見渡す限りのドッグラン付きで、1匹約1300円。(2食付き)

見渡す限りのドッグラン付きで、1匹約1300円。(2食付き)

動物たちの飼育環境には極めて厳しく、日本では一般的に「ペット先進国」のイメージがあるニュージーランド。広大なドッグパークやゆったりした住宅など、たしかに犬たちの暮らしは恵まれているのかもしれません。ペットに対して過剰とも思える愛情やお金を注ぎ込む人たちもいる一方で、日本よりずっと安い(しかも環境のよい)ペットホテル代を「もったいない」と感じる人たちが多いのも現実です。


命を預かるという責任

楽しそうに遊ぶ犬たちがいる一方で、捨てられる犬も多いと聞くと心が痛みます。

楽しそうに遊ぶ犬たちがいる一方で、捨てられる犬も多いと聞くと心が痛みます。

不幸な目に遭う犬たちが、せめて今年は去年より少ないことを、そしてもしそんな目に遭ってしまったとしても、幸せな結末が待っていることを祈りつつ、命を預るという責任をもっと真剣に考えてもらいたいと思っています。


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