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- 富士丸の飼い主 穴澤賢の犬のお気楽相談室
- 犬の夕食は毎日手作りしています。全然苦になりません。ところが兄の夕食を作るのがめんどくさくて仕方ありません。…
- 【相談内容】
- 穴澤先生こんにちは。私はもうすぐ13歳になるミックスの柴っぽい犬と兄との3人で暮らしています。
夕食の相談なんですが、犬には歳のことも考えて毎日手作りしています。全然苦になりません。ところが兄の夕食を作るのがめんどくさくて仕方ありません。
私ひとりだったら簡単に済ませられるのに、食費をもらってる以上半端なものは作れません。料理上手な父ちゃん、もし作ってもらうとしたら何品おかずが欲しいですか?
千葉県 ちびchanさん(女性) - 【穴澤 賢の回答】
- まずですね、なんですかいったい、お兄さんの食事を作るのが面倒臭いとは。そこがおかしいんじゃないでしょうか。たったひとりのお兄さんじゃないですか。幼い頃、お兄さんにどれだけ面倒をみてもらったか、まさか忘れたわけではないでしょう。
いつも手をひいて歩いてくれたこと、疲れて歩けなくなったときにおんぶしてくれたこと、いじわるな親戚のおばちゃんから守ってくれたこと、サクマドロップをくれたこと、お腹がびちびちになったときに栄養をつけようと畑泥棒をして捕まってボコボコにされたこと、いつでも、どんなときでも「節子、節子」と常にあなたを一番に考えてくれたこと。ま、節子じゃないと思うんですが、そんな感じで面倒をみてもらったんじゃないでしょうか。
そんなお兄さんの食事を作るのが面倒だなんて、あんまりじゃないですか。それくらいちゃんとしてあげましょうよ。それにね、将来お嫁に行ったときにもきっと役に立つはずですよ。今のうちから愛情のこもった料理のレパートリーを増やしておくことで、結婚して旦那さんが出来たときに胃袋をつかむことができると思うんですよ。花嫁修業だと思って、頑張ってください。
というのが一応模範的な回答なのかもしれませんが、まぁ面倒臭いという気持ちもよくわかります。男というのは、料理を作ってもらうのが当たり前だと思っているふしがありますからね。いちいち喜んでくれるのは最初だけで、そのうち食べてもうんともすんとも言わなくなる。だから作る方もだんだんやる気がなくなってくる。それなのにちょっと手を抜くと文句を言いよる。ほんならお前やってみろやボケ、と言いたいのをグッと堪えるその気持ち、なんとなくお察しいたします。作ったものは何でも大喜びで食べてくれる犬とは大違いです。
”何品くらい必要ですか?”とありますが、基本的に男は品数が問題ではありません。あるとしたら「見た目」です。ようはメインが勝負なので、それ以外はスーパーの総菜でも適当に皿に移し替えて並べておけばそれでいいんです。そのメインですが、男の場合「それでどれだけ飯が進むか」ということなので、そこだけ考えればいいです。ちなみに酒が好きな男の場合はこれが「それでどれだけ酒が進むか」になります。
あとは考え方ですね。すべて犬を中心に考えてみてはどうでしょうか。近頃は犬の手作りごはんのレシピ本なども出ていて、バリエーションも豊富です。でも作り方は途中までほとんど人間用と同じです。だからまず、犬用のメニューを考えてからお兄さん用の献立を考えればいいのです。そんで途中まで作ったら、お兄さんの分を分けて、男好みの味付けをほどこしてあげれば夕食の完成です。結果的にタマネギぬきのハンバーグになったりすることもあるでしょうけど、大丈夫、そんなの気付かないはずですですから。
犬は喜ぶし、献立に悩むこともなくなるし、そのうえ、お兄さんからもらった食費で犬のごはん代もまかなえるという。まさに一石二鳥じゃないですか。素晴らしい。あとは、その罪悪感に耐えられるかどうかですね。
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